未来の私から見た、変わる前の私の話⑤

「初めて評価されたのに苦しくなった」

未経験の業界で新しい会社に入社した私は、ある意味、何も怖いものがありませんでした。

初めて「自分で選んだ道」に進んだことで、
こんなにも気持ちが軽くなるんだ、と感じていました。

ここから、少しずつ私の人生が動き始めます。

怖かったはずのITで、初めて評価された

研修を受け始めたとき、実は少し怖さがありました。

小学生の頃、パソコンの電源を押し間違えて壊してしまったことがあり、
それ以来、ITはどこか避けてきた分野だったからです。

「また何かやらかしたらどうしよう」

そんな気持ちが先に立って、最初はかなりおどおどしていました。

でも、実際にやってみると、思いがけないことが起きました。

プログラミングの理解が早く、
オブジェクト指向の考え方も自然に受け入れることができたのです。

自分でも驚きました。

そして何より、初めて会社から評価されました。

そのおかげで、最初の案件から開発に関わらせてもらい、
経験を順調に積んでいくことができました。

わからないことは自分で調べて試す、という進め方も、
今思えば私の性格に合っていたのだと思います。

兄がSEだったこともあり、身近に聞ける環境があったのも大きかったです。

できるようになったのに、苦しくなっていく

仕事を任せてもらえるようになり、評価されることも増えていきました。

本来なら、嬉しいはずでした。

でも、少しずつ違和感が出てきました。

仕事の幅がどんどん広がり、
自分の経験が追いついていないまま、役割だけが大きくなっていったのです。

本当は、もう少し製造やテストなど、
下流工程で経験を積みたかった。

でも気づけば、プロジェクトリーダーを任されるようになっていました。

人前で話すこと、人をまとめること。
当時の私にとっては、どれも苦手なことでした。

さらに、人と関わる機会が一気に増え、
「できないこと」が急に増えたように感じるようになりました。

会社の人たちはいい人たちでしたが、
休む人も多く、そのフォローに追われることも増えていきました。

気づけば、自分の仕事は定時後にやるのが当たり前になっていました。

退職を決めたきっかけと、社長の一言

決定的だったのは、ある出来事でした。

精神的な問題を抱えていたメンバーが、ある日突然来なくなったのです。

その人に任されていたタスクを、すべて私が引き継ぐことになりました。

内容を確認すると、ほとんど進んでいない状態でした。

これまでずっとその人の質疑にはすぐ対応し、自分なりにフォローを入れているつもりでした。
なぜこうなっているのか、正直ショックでした。

もちろん、自分の管理不足もあったと思います。

「自分より経験がある人だから大丈夫」と思って、任せきりにしてしまっていたこと。
それは反省しています。ある意味私の思い込みが原因で起きてしまった出来事だったのかもしれないです。

ただ、その時点で、すでに自分のキャパは超えていました。

普段から相談はしていましたが、今回は本当に無理だと会社に報告し、
限界を迎える前に退職を決めました。

「また逃げるのか」
「やっぱり自分には忍耐力がないのか」

そんな気持ちもありました。

辞めるとき、社長にこう言われました。

「君はできるから、どこに行っても同じような状況になるよ」

この言葉を聞いたとき、すごく複雑な気持ちになりました。

評価されているはずなのに、なぜか苦しい。
頑張っても、結局こうなるのか。いままでは評価されなくて苦しかったのに。

「私は努力の方向を間違えているのか」
「それとも、ただ忍耐力がないだけなのか」

自分への問いが止まりませんでした。

でも同時に、

「自分の人生を、勝手に決めないでほしい」

そんな気持ちも強くありました。

自分の決めた道を進んだ変わった心の心境

結果だけを見ると、この会社も「うまくいかなかった」と言えると思います。

でも、ひとつだけ大きな収穫がありました。

それは、

「自分にはできることがある」と初めて実感できたことです。

会社は合わなかった。
でもITという分野自体は、
自分の性格にも能力にも合っていると感じることができました。

これは、自分で選んだからこそ気づけたことでした。

ただ同時に、
「会社で頑張る意味」がわからなくなっていきました。

じゃあ副業は?
何をすればいいのかもわからない。

結局、ネガティブに考える癖のせいで、
次の一歩を踏み出すことはできませんでした。

でも今思うと、

この頃すでに、
「今までと同じ生き方ではダメだ」という感覚だけは、
はっきりと持ち始めていたのだと思います。

次は、そんな私が「このままITで働き続けるのか」と悩みながら、自分の人生を変えようとし始めた頃の話を書こうと思います。その中で、引き寄せと出会うきっかけにも触れていきます。

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